乳がん術後に寝返りや横向きが辛いときの工夫
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「横向きで寝ると傷が引っ張られる感じがする」
「寝返りが怖くなり姿勢が変えられない」
乳がんの手術を受けたあとに睡眠で悩む方は多いと思います。夜にゆっくりと休めなければ、次の日の体調にも影響してしまいますよね。
今回は、無理に以前と同じ寝方に戻すのではなく、枕やクッションを使って身体を支えながら、自分に合った姿勢を探す方法についてお話しします。
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乳がん術後に眠りにくくなる原因

乳がん術後は傷の痛みや身体の違和感により、思うように眠れなくなってしまうことがあります。
まずは術後の眠りにくさの原因を整理してみましょう。
傷の痛みやつっぱりで寝返りがしづらい
乳がん術後は、「傷の痛み」「つっぱり」「脇の違和感」「腕の動かしにくさ」などにより、寝返りをしたり、横向きに寝ることが難しくなることがあります。
これは手術直後に限った話ではありません。傷の状態が落ち着いていても、お胸を切除した身体の感覚に慣れるまでしばらくその悩みが続くかもしれません。
もし、「睡眠時の痛みや違和感で以前のようには眠ることが難しい」という場合は、今の状態で最適な寝姿勢を見つけていきましょう。
眠りやすい姿勢が人によって異なる
仰向け、横向きなど、睡眠時のリラックス姿勢は人によって違いますよね。
特に乳がんの場合は、手術の範囲や傷の状態、再建の有無、痛みの程度などは個人差が大きいので、「術後はこの寝姿勢が正しい」というものはありません。
私自身、いろいろな方のお話を伺う機会がありましたが、「これなら楽に眠れた」という感覚は、本当に一人ひとり違います。だからこそ、これから紹介する工夫も、自分に合うものを見つけるための材料として読んでいただけたらと思います。
クッションや枕で身体を支える

はじめから特別な寝具を用意しなくてもよいかもしれません。
まずは、手持ちの枕やクッションで調整するところから試しましょう。
仰向け、横向き、足や腰まわりなど、姿勢ごとにポイントを確認していきます。
仰向けで寝るときは腕を支える
仰向けのときに腕の重みで引っ張られる感じが気になる場合は、腕の下に薄いクッションや枕を置いて、負担が少なく、楽になる位置を探します。
高さが合わないと、かえって肩や首に負担がかかることがありますので、厚みのあるものからではなく、タオルを畳んだ程度の薄いものから試しましょう。
そうすることで自分に合う高さが見つけやすくなります。
横向きで寝るときは抱き枕を活用する
横向きのときは、患側を上にしたり、抱き枕を抱えて腕を支える方法が定番です。
抱き枕がなければ、小さな座布団を丸めたり、クッションなどで代用することもできます。
胸や脇が圧迫されるときは無理にその姿勢を続けず、クッションの位置や抱え方を少しずつ調整してみましょう。
寝るときのブラジャーやパッドはどうする?

寝るときにブラジャーを使用している方は、寝姿勢と合わせてブラジャーやパッドを見直してみても良いと思います。
術後の傷の状態や痛み、締め付けによる負担の感じ方などは人によって異なります。
ブラジャーやパッドを使用する場合は、 できるだけ傷への負担が少ないものを選ぶことがポイントです。
術後すぐは擦れや締め付けに注意する
術後は、ワイヤーや硬い素材、締め付けが強いブラジャーが身体の負担になることがあります。
国立がん研究センターでも、「手術後の下着について、傷の治り具合や再建手術の有無・方法によって選び方が変わる」と案内されており、手術直後に下着を着用する場合は前開きやノンワイヤーなど、ゆったりした下着が推奨されています。
睡眠時にブラジャーを着用するかどうかも、術後の状態や痛みなどによって異なります。 迷ったときは自己判断せず、医師や看護師の指示を優先してください。
参考:国立がん研究センター中央病院「乳房切除後の下着の選び方」
パッドは使い分けることもできる
乳がんパッドや補整パッドは、衣服のシルエットを整えるだけでなく、身体の左右バランスを調整するためにも使います。
素材や形によって、重さ、柔らかさ、肌当たりが異なりますので、外出用と家でゆったり過ごすとき、睡眠時で使い分けることもできます。
睡眠時にパッドを使用したい場合は、皮膚や身体への負担にならないように、ブラの締め付けや肌触り、パッドの位置などを調整するのがポイントです。痛みや違和感がある場合は、無理に使用する必要はありません。
関連記事:乳がん経験者のための服装選びのコツとは?洋服でシルエットのお悩みを解決!
人工乳房は睡眠時に使えるの?
人工乳房は、日中の外出時や衣服を着用する場面での使用を想定した製品です。
皮膚に直接貼り付けて使用するものが多いので、睡眠時の使用や、長時間装着したままの状態にするのは傷への負担になることが考えられます。睡眠時の使用に関しては主治医等に相談することをおすすめします。
当店の人工乳房は睡眠時の装着はおすすめしておりません。
関連記事:乳がんパッドの代用になる人工乳房で全摘後も好きな下着を選べる
無理せず眠りやすい環境を整える

睡眠姿勢や寝返りの痛みが辛いときには無理に我慢せず、身近にあるものでできることから少しずつ試しながら自分に合う方法を探していきましょう。
痛みがあるときは無理に寝返りをしない
痛みや違和感が強く、「今日はこの姿勢しか無理そう」という日は無理に寝姿勢を変える必要はありません。
体をなるべく動かさないようにするため、クッションなどを使って身体を支えるなど、無理のない過ごし方を試してみてください。
寝返りが辛いときの専用グッズなども色々と販売されていますが、すぐに買い替える必要はありません。まずは手持ちの枕やタオル、クッションで試してみて、それでも合わない場合に購入を検討するくらいで十分です。
まずは、枕の高さやクッションの位置を少しずつ変えながら、感じ方の変化を確かめてみるのが良いと思います。
睡眠時の違和感対策のQ&A
ここまで紹介してきた内容を簡単にQ&A形式に整理しました。
Q&A
- 枕やクッションは、どんなものを選べばいいですか?
- 特別な形のものでなくても、普段お使いの枕やクッション、タオルで試すことができます。まずは薄いものから、負担を感じにくい高さや位置を探してみてください。それでも合うものが見つからない場合は、術後の身体を支えることを目的とした専用のクッションを検討する方法もあります。
- 夜、人工乳房をつけたまま眠ってもいいですか?
- 就寝時の使用については、製品ごとの使用方法や、ご自身の傷・皮膚の状態によって異なりますので、購入前に商品の説明をご確認いただくか、担当医や看護師にご相談ください。
- 痛みが強い、長く続く、いつもと違う場合はどうする?
- 痛みが強くて眠れないとき、痛みが長く続くとき、いつもと違う症状に気づいたときは、自己判断で我慢せず、医療者に相談してください。
- 下着やパッドの使用に迷った場合はどうすればいい?
- 下着や人工乳房を使い始める時期や、傷への影響が気になる場合は、医師や看護師に確認してください。







